Step by Step ~ 2025年サロマンブルー達成へ

走歴20年のアラ還女子ランナーのブログ。現在、くるぶし骨折からの回復途上で思うように走れません。めげずに、2025年のサロマンブルー達成を目指しています。

【奇跡の軌跡】2019サロマ湖100㎞ウルトラマラソン~フィニッシュまで

来年の話をすると鬼が笑うかもしれないが、今朝、来年のサロマ前日の航空券を予約した。

来年こそ、事前に怪我・故障なく、万全にトレーニングを積んだ上で、参加出来ますように。

 

さて、今回がレース編最後の記事となる。

バックナンバーは↓から。

berry42195.hatenadiary.jp

 

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~90km (1'19'46")

ついにワッカに突入。

20㎞過ぎ、左足首前面の痛みに耐えかね、道端に座り込んでシューズを履き直した時、そして、45㎞から5㎞延々と歩き続けた時、自分がワッカまで来れるとは到底思えなかった。

なので、ワッカに来れただけで、奇跡だと思った。

 

ここまで来たら、絶対に完走したい。

しかし、気持ちとは裏腹に、もう脚は売り切れ状態になっていた。

やはり、1ヶ月ちょっと練習しただけでは、ウルトラの脚は作れない。

でも、何とか前に進まないと。

 

83㎞手前で、だんなとスライド。

だんなは、私を見つけて、「来た~~~!」と叫び、うれしそうだった。

「〇〇ちゃん、絶対に完走出来るよ!!」

力強い励ましだった。

 

だんなとすれ違った時に、レース前、二人で話していたことを思い出した。

それは、

「85㎞を制限時間の2時間前(つまりレース開始後11時間)までに通過すれば、きっと完走出来る」

ということ。

 

 

その話をしていた時は、「2時間で15㎞進めばいいのだったら、余裕だよね~」と思っていたが、既に脚が売り切れ状態では、1時間に7.5㎞進むのも容易ではなくなっていた。

すかさず時計を確認。

スタートから10時間35分ぐらいだった。

何としても、85㎞を11時間より前に通過しよう。

気合が入った。

 

その後、チャーリーさん(id:besmart-chari)とスライド。

イカーッ」と思いっ切り叫ぶ。

イカ新記録を確信させる力強い走りに、こちらも元気を頂いた。

 

結局85㎞通過は、10時間52分ぐらい。

かろうじて、完走目安の11時間を切ることが出来た。

でも、まだ油断は出来ない。

 

その後、歩いたり、走ったりしながら、90㎞手前の折り返しに到達。

ものすごーく意地悪にそびえたつ橋を往復して、エイドへ。

そこで食べたスイカがおいしすぎて、2切れも食べてしまった。

 

90㎞地点を通過する時に、審判の方が、「この先91.3㎞の関門を通過すれば、最後まで走れます」と言っていた。

間違いではないと思う。

しかし、「最後まで走れる=完走」とは限らないのだ。

何故なら、サロマには、フィニッシュ地点にも関門があるからだ。

 

「絶対に間に合わせる!」

この辺りから、声に出して、何度も口にしていたと思う。 

 

~フィニッシュ (1'22'34")

90㎞地点を過ぎて間もなく、湖全体が見渡せる美しい景色が広がる。

そこで、信じられない光景を目にしてしまった。

 

男性二人が並んで、立ちションをしていたのだ。

驚いた、と言うか、呆れてしまった。

我々が走らせてもらっているワッカ原生花園は、網走国定公園の一部。

国定公園で、堂々と公園を汚す行為をするとは。

こんなに豊かな自然の中を走らせてもらえることに、感謝の念はないのだろうか?

 

用が済んで、コースに戻って来た男性の一人を、別の男性ランナーが詰問していた。

詰め寄られた男性は、「もう限界で・・・」と弱々しく言い訳していたが、「90㎞地点にトイレがあったでしょうが!」と譲らない。

フィニッシュ出来るかどうかの瀬戸際のこの時間帯、トイレに並ぶ時間を惜しんで、待ち時間ゼロの立ちションを選んだのだろう。

女子だったら、ありえないことだ。

 

よく見ると、究極のマナー違反を犯したランナーが付けていたゼッケンの色はゴールド。

サロマを20回完走したランナー、「グランドブルー」にのみ付けることが許されるゼッケンだった。

 

「あなた、グランドブルーじゃないですか?それなのに、よくもそんなことが出来るな」

追及は続く。

「来年から、あなた走れなくなるよ」

 

そう言い捨てて、その男性は、グランドブルーを置いて、先に行った。

 

何とも、気分が悪かった。

もちろん、グランドブルー・サロマンブルーだからと言って、人格者ばかりではないだろう。

それでも、どんな色のゼッケンを付けて走るにせよ、守るべき最低限のマナー・ルールがあると思う。

残念ながら、彼がやってしまったことは、彼がグランドブルーを達成するまでにしてきた努力さえも否定されてしまうような暴挙だった。

サロマンブルー・グランドブルーに対して、憧れ・尊敬の念を持っている私としては、大いに失望させられてしまった。

 

こう偉そうに書いている私だって、パーフェクトからは程遠い存在だ。

それでも、人のふり見て我が振り直せ、で、これからはマナー・ルールにより一層気を付けて行こうと思った。

 

そうこうしているうちに、95㎞地点に到達。

そこで、たまたま隣を走っていた・・・と言うか、歩いていた男性が呟いていた言葉が、とてもかわいらしくて、耳に残った。

 

「マジで、杖ほしい」

 

関門だの、究極のマナー違反だので、顔がちょっと険しくなっていたけど、何だかクスっと笑ってしまった。

ホント、気持ちがよーくわかる。

歩くのだって、一苦労だものね。

 

ワッカを出る前の数キロ、エイドでスイカを食べ過ぎたせいなのか、お腹の左側がちゃぽん、ちゃぽん状態になってしまった。

すごく不快。

でも、水分を摂らない訳にもいかないので、ワッカを出たところにあるエイドでポカリスエットを飲んだところ、お腹ちゃぽんちゃぽんは消えてくれた。

 

ワッカを出てからは、時計を気にしながら、走ったり、歩いたり。

でも、残り2㎞を切ってからは、最後の力を振り絞って走った。

 

フィニッシュ地点の常呂スポーツセンターに続く道で、先にゴールしただんなが待っていてくれた。

うれしい。

 

だんなが撮ってくれた写真。


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悪いフォームの典型(苦笑)。

でも、もう限界を既に通り越した感じだった。

 

そして、ゴール!!

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タイムは、12時間54分57秒。

これまで8回サロマを走った中で、一番遅いタイム。

でも、途中で完走を諦めてから、復活したという、これまでにない経験をすることが出来た。

まさに、奇跡。

これまでのサロマの中でも、最も記憶に残るレースの一つとなった。

 

来年は、うまく行けば、だんなはサロマンブルーの権利獲得。

そして、私はサロマンブルーにリーチとなる。

これからの一年、病気、怪我、故障に気を付けて(・・・と書いた時点で、既に故障中だけど)、今度こそ、文字通り完走出来るよう、トレーニングを頑張りたいと思う。

 

長いレポートにお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

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